巷では、汗を掻く事で健康になる的な内容の広告などをよく目にしますが、汗を掻く事で体の毒素が出るなんてことはあり得ません。
例えて言うなら、「汗をかいて弾丸を絞り出す」と同じことです。
しかし、この汗をかく事で体にすごくいいなどの嘘の広告で、発汗クリームや健康食品などが売られています。他にもホットヨガや遠赤外線サウナなどはリラクゼーション効果だけでなく体の毒素を排出して健康を保つとも言われています。しかし、汗と一緒に毒素も排出されるというのは、都市伝説に過ぎないということが、最新の研究で明らかになりました。
人間が汗をかくのは体温を下げる為であり、老廃物や有毒物質を排出するためではありません。その役目を負うのは、腎臓と肝臓です。汗の成分の大部分は水とミネラルで、有毒物質も含まれています。
しかし、研究報告によるとその量はごく僅かといいます。科学者のジョーシュワルツ氏は「汗を分析すると多くの物質がみつかりますが、化学物質があるからと言って必ずしも危険なわけではありません。」と言っています。
汗に含まれる汚染物質の量
では、汗の中にはどれほど有害な物質が含まれているのでしょうか?
実の所、ほとんどの汚染物質に関しては、その量はあまりに僅かで、あってもなくても変わらない量ということがわかりました。
汗をかいて、汚染物質が体外に排出される量は2、リットルの発汗量に対し、僅か0.1ナノグラム以下しか含まれません。
これは1日で体内に摂取した汚染物質の1%すら排出できないということです。
汗と毒素の関係性がお分かりいただけたかと思います。汗をかくことが意味のないことではなく、汗をかけば健康になるという間違った認識がマーケティングで使われていますよということです。汗をかく為に運動をすることは健康的です。しかし、これと同じ効果があるように遠赤外線サウナやホットヨガで健康的になるような謳い文句には注意が必要です。