様々なトレーニング方法がある中で『スロートレーニング』というものがあります。ご存知の方もおられると思いますが実践している方は少ないような感じがします。
元ボディビルダーの石井直方教授が推奨しているトレーニング法で有名でもあります。筋肥大にはどれほど効果的なのかまとめていきます。
1・スロートレーニングとは?
2・スロートレーニングが筋肥大にもたらす効果。
3・スロートレーニングのやり方とポイント
4・様々なトレーニング環境に適応
1・スロートレーニングとは?
スロートレーニング(筋発揮張力維持スロー法)とは、筋肉に緊張をかけながら遅いレップを刻むトレーニング方法でありストレートセットなどとは違い比較的軽い重量でセットを組むのが特徴です。
高重量を扱わずに関節や腱、筋肉に負担をかけずに行えるので高齢者などのリハビリにも幅広く取り入れられています。スロートレーニングのメカニズムは以下のとおりです。
重りを上げる時に力み、血管を押しつぶすために血液の流れが阻害されますが、この状態を維持することにより筋肉中の酸素濃度は下がります。
そして、このような状態が続くと筋肉中に乳酸などの代謝物が蓄積します。乳酸が蓄積されると筋中のイオンバランスが崩れ筋肉は酸性になります。
身体は酸性なるのを避けようとし、溶解濃度を一定に保とうとします。結果、筋膜の一種であるイオンチャンネルなどから筋肉周辺の水分が集められ『パンプアップ』がおきます。
また、スロートレーニングのように血流を制限して行うトレーニング法は他にもあるのはご存知かとは思いますが『加圧トレーニング』というものがあります。
加圧トレーニングは、ベルトなどが必要であり、専門的知識がある、もしくは加圧トレーニングに対する正しい知識を持ったトレーナーとともにトレーニングをしなければならないなどが挙げられます。
スロートレーニングは器具もなく安全性に富んだトレーニングでもあります。
2・スロートレーニングが筋肥大にもたらす効果。
スロートレーニングは筋肥大に効果的なのだろうか?気になるところですが実際はどうなのでしょうか。
石井直方教授を筆頭に行ったスロートレーニングが筋肉に与える影響を研究があります。筋張力を維持しながら、ゆっくりした動作で最大筋力の30パーセント程度の低負荷でトレーニングを行ったところ筋力と共に筋肥大も起きるということが分かりました。
また、成長ホルモンが盛んに分泌され3ヶ月で10パーセント位の筋肉が増えたという報告もあります。
3・スロートレーニングのやり方とポイント
スロートレーニングは様々なトレーニング方法が提唱されていますが効果的なやり方として、3~5秒程度かけてあげて、3~5秒かけて下げるというものです。
これに加えノンロックでレップを刻むことが重要であります。例えばバーベルスクワットなどを行うときに立ち上がり切らずに再びしゃがみ、下に行ったらしゃがみ切らずに上がるということです。
スロートレーニングは常に筋肉の緊張を抜かないことがポイントです。
4・様々なトレーニング環境に適応
スロートレーニングのメリットとしてどんなトレーニング環境でも適応することが可能ということです。軽重量で十分に筋肥大が望めるので、自宅でトレーニングやダンベルなど限られた重さまでしかないときに非常に有効であります。
自重トレーニングとの組み合わせもオススメです。
まとめ
スロートレーニングは他のトレーニング法とは異なり、重い重量は扱わないので怪我のリスクなどが極めて低くなり安全にトレーニングが行えます。
またスローレップで行うことにより筋肉への意識がしやすくなるので丁寧にトレーニングが行えることもスロートレーニングのいいところだと思います。