ウエイトトレーニングを行っている人の中には、ダイエットが目的で行なっている方もいると思います。ダイエットと一口で言っても様々なダイエット方法があるのはご存知かと思いますが、今回は『ケトジェニックダイエット』について4つまとめてみました。
1・ケトジェネリックとは何か?
2・ケトジェネリックの真実とは
3・ケトジェネリックのやり方
4・脂質の正しい取り方
1・ケトジェニックとは何か?
体内でブドウ糖が枯渇するとヒトの体は脂肪をエネルギー源として使います。この時に肝臓で脂肪酸を分解する代謝物として生成されるのが『ケトジェニック』(ケトン体)と言います。
ケトジェニックというのは、アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸、アセトンの3つの物質から構成されており総称です。
また、ヒトの脳は、ブドウ糖のみがエネルギーとして利用されますが、ケトジェニックは水溶性であり、体内の細胞膜や脳の血管をスムーズに通過し、筋肉や心臓、脳などの臓器に運ばれます。運ばれた後はミトコンドリアで代謝されてブドウ糖の代わりであるエネルギー源となるわけです。
2・ケトジェニックダイエットの真実とは
身体のエネルギー源であるブドウ糖(糖質)などをカットし、ケトーシス状態を作り肝臓でケトン体を生成し体内の脂肪を分解していくというのがケトジェニックダイエットです。
筋肉に関してはATPというエネルギーを多く蓄えている科学物質がエネルギー源でありますが、ケトーシス状態の時にはβ−ヒドロキシ酪酸はβ−ヒドロキシ酪酸デヒドロゲナーゼ酸化しアセト酢酸に変化した後にチオラーゼが作用しアセトアセチルCoAになり再びアセチルCoAに戻ります。
そしてTCAサイクルによりATPが生成され筋肉のエネルギー源を確保できます。
見やすいようにまとめると図のようになります。
ちなみにATP回路というのはクエン酸回路とも呼ばれており呼吸をする生物に見られ、代謝に関して極めて重要な生物回路です。
つまりグリコーゲンを体内に取り入れなくても、肝臓からケトン体を出すことにより筋肉のエネルギーは枯渇することはないので、ケトジェニックダイエットを行った場合でも筋肉に悪影響を及ぼすことはないと思います。
ケトン体を多く出すことがとても重要です。決め手となるケトン体を多く出すにはハードに高強度のウエイトトレーニングなどをすることです。
3・ケトジェニックダイエットのやり方
まず、炭水化物である米やパンなどの摂取を絶ち脂質である卵やステーキなどをメインに食べていきましょう。
たんぱく質も筋肉にとって非常に重要であるので摂取しなければなりません。
筋肉に必要なたんぱく質量はウエイトトレーニングなどを行う人に対しては体重×3グラムくらいと言われています。
たんぱく質1グラムあたり4キロカロリーあるのでたんぱく質の摂取量を計算した上で摂取可能な脂質量を計算しましょう。
つまり、糖質はカットして脂質とたんぱく質のみの食事生活に切り替えるイメージです。
また、ケトジェニックダイエットを始めて数日は(個人差がある)ケトーシス状態に体がならないのでダイエット二日目などには、エネルギーが供給されにくい状態になるので頭痛や倦怠感、頭がボーッとする場合があります。
自分でケトーシス状態に入ったか確認する場合にはケトン体紙というケトン体が出ているか検査する紙がネットなどで販売されているので活用してみてもいいかもしれません。
4・脂質の正しい取り方
脂質ならなんでも摂取すればいいというのは間違いです。脂質でも色々な種類があり大まかに分けると飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2種類に分類されます。
飽和脂肪酸は動物性脂に含まれていますが、不飽和脂肪酸は常温で固まらないものが多くあります。
飽和脂肪酸は脂肪に直結するあまり良くない脂質ですが、不飽和脂肪酸は脂肪になりづらく体内でエネルギーとして使われるものであり、オリーブオイル・荏胡麻油・ココナッツオイルなどがあります。これらを摂取するようにしエネルギー源である脂質を慎重に摂取していくことが大切です。
もちろん体にいいからといって、大量に摂取すれば、これらはカロリーなので、使われないカロリーは体脂肪となり蓄積されます。
最後に、
今回はダイエット法の一つである『ケトジェニックダイエット』をまとめてみましたが、糖質をカットすることによってストレスがかかることも、最近では懸念されています。
糖質・脂質・タンパク質の3大栄養素はバランスが保たれ身体を維持します。この3大栄養素の一つを摂取しないのはバランスが崩れることに繋がります。
バランスが崩れることにより交感神経と副交感神経のバランスも崩れます。このように考えると、糖質をカットすることは、健康的にどうなのか?とも考えてしまいます。
私自身『ケトジェニックダイエット』を行ったことがありますが肉などたくさん食べることができるので簡単だと思っていましたが、ダイエットを進めるにあたり、糖質が取れないストレスを感じました。
体感には個人差があります。興味がある方は、
ダイエットの一つの参考程度としてケトジェネリックを活用してみてください。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu/54/9/54_650/_pdf